雪のように白い服を着た天使はささやきました。 「イエスさまはここにはおられません。 ごらん。お墓はからっぽです。 やくそくのとおり、死んだ人たちのところから、帰ってこられたのです!」 イエスさまの復活をどのように語って聞かせたらいいのでしょうか。 子どものころから物語を書き、 パフォーマンス語り手として12年以上にわたって活躍している、 ボブ・ハートマンのイースター物語はわたしたちの人生にいきいきと迫ってきます。 巻末の「読み聞かせのヒント」によって、 子どもたちをことばや身ぶりで イエスさまの死と復活の話に参加させる、ユニークなイースター物語。 わたしにはわからなかったのです。さっぱり理解できなかったのです。 いつの復活祭でも同じでした。 枝の主日に、わたしたちは教会に行き、 ユダヤの群衆がイエスを王として、歓呼のうちにむかえたことを祝ってきました。 そのたった5日後に、同じように教会に行き、かしこまって同じ席にすわり、 群衆がイエスの死をのぞむようになったいきさつを思い起こしたものでした。 なにが起こったのでしょうか? 何が失敗だったのでしょうか? なぜ、彼らはイエスを殺そうとしたのでしょうか? 子どものころ、この疑問が、わたしの中を駆けめぐっていました。 そこで、この本を書こうと思いたったのです。 本書を読んだり、読み聞かせてもらったりする子どもたちが、何らかの答えを見つけてくれれば幸いです。 ──「はじめに」より 小学3、4年生以上向け。