トマス・アクィナスは何を成し遂げたのか。一流の機知とともに描かれる人物像と思想の核心。専門家からも賞賛を得たトマス入門の古典。 解説 山本芳久 === 「カトリック哲学の第一義的にして基本的な部分が、実は生の賛美、存在の賛美、世界の創造主としての神の賛美であるということを理解しない人は、誰も最初からトマス哲学、言いかえれば、カトリック哲学を理解することはできない」。文学者一流の機知とともに描かれるトマス・アクィナスの肖像。聖人の歩みをたどりながら、哲学は神学に、神学は聖性に依存することをチェスタトンは説く。鋭敏な感覚を通して築き上げられたトマスの理論体系。それは、実際的なものと不可分であるがゆえに、われわれの精神に今も近しい。専門家から無条件の賞賛を勝ち得たトマス入門の古典。 === トマス入門の古典 一流の機知とともに描かれるスコラ哲学者の肖像