西洋文明の発展に、聖書ほど大きな影響力を及ぼした書物はありません。そして、聖書には、その物語の舞台となった土地や、聖書の編纂者がひと目見たいと望んだ土地など、実に多くの地名が登場します。 聖書に克明に記された物語は、実際にどのような時代背景や地理環境のもとで繰り広げられたのでしょうか?「アブラハムが故郷メソポタミアを後にして、古代イスラエル時代の半農半牧生活に踏み出したのは、どんな意味があったか」「モーセはどうやって、奴隷となっていたイスラエル人をエジプトから連れ出し、“乳と蜜の流れる土地”へ導いたのか」――。聖書の物語を深く味わおうとすれば、当時の政治状況を理解するだけでなく、物語の舞台となった土地の自然を知る必要があります。 本書は、ナショナル ジオグラフィックならではの精緻な地図をはじめ、精彩なカラー写真、年表、遺跡や遺物の図版を多数掲載。聖書の物語の舞台となった土地と時代を、直感的に理解できる完全保存版ビジュアルブックです。 日本語版監修:月本昭男氏―立教大学文学部キリスト教学科教授。専攻は旧約聖書学、古代オリエント学、宗教史学。日本旧約学会会長、日本オリエント学会会長、国際宗教史会議(IAHR)副会長。 [本書の特徴] ■約350枚の写真・イラストにより、関連地域の文化を直感的に理解できます。 ■新たに作成した約50枚の地図により、聖地の地理を明確に、わかりやすく! ■入念な調査と最近の考古学的発見をふまえ、聖地の歴史を詳細に解説。 ■多数の写真と図解で、古代の美術と建築の魅力を伝えます。