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単行ソフトカバー アルカナ出版  エマヌエル スヴェーデンボルイ 神の愛と知恵 ラテン語原典訳  ISBN 978-4-900449-09-1

本書は、目次にもあるように、五部からなっています。原典では、各部が無題になっているため、簡単に解説を加えておきます。< br> 第一部は、愛の定義から始まります。愛と生命との同一性を指摘し、その生命の源としての神は、〈人間そのもの〉、人間の原型です。その〈神・人〉によって、宇宙万物と人間が創造されました。特に人間は、その〈意志と理性〉が神の〈愛と英知〉をうける器であることから、神の似姿として造られています。 第二部は、創造にさいして、特殊な媒体となった霊界の太陽について触れます。自然の太陽からくる熱と光が、自然的生命の源になっているのと同様、霊界の太陽からくる熱(すなわち愛)と、光(すなわち英知)があって、自然界だけでなく、霊界、とくに人の霊的な生命(つまり合理性と自由)の成長にとって、唯一無比の力になっています。以上は『天界と地獄』にも散見できます。 第三部では、段階gradusの概念が入ります。創造の秩序には、連続的な段階と隔離的な段階があります。とくに後者には、目的・原因・結果の系列があり、それがあらゆる秩序をより高い段階に引きあげていくジャンプ力になります。これは自然界の無生物から、霊の世界に生きる人間まで、ありとあらゆるものに及び、その契機にしたがい、人の霊眼も開かれていきます。自然界と霊界の相応も、宇宙万物・人間・霊界・天界のハイラルキーも、そこから説明でき、天界を目指す人と、地獄を目指す人の区別も、そこから生まれます。 第四部は、自然の大気が、太陽の熱と光の媒体となって、宇宙の創造と成長に役立っているように、霊界の太陽の熱と光、つまり神の愛と英知は、霊界の大気を通して、自然世界の背後にあって、万物と人間を役立ちの世界へと導いています。そこでコナートゥスconatusという概念が登場します。英語ではefforts、日本語でも「努力」と訳されていますが、自然の物質世界と生物の世界、それに人間にも備わっている生命的なジャンプ力、神の愛と英知がめざす目的、つまり役立ちに向かわせる働きです。本書では、「推進力」(場合により「効能」)と訳しました。 第五部は、人間の心臓と肺臓の解剖学的反省をとおして、人の意志と理性が、それぞれ役割を異にしながらも、いかに神の愛と英知に近づいていくかを、夫婦の結婚になぞらえて解説します。つまり、「知る・理解する・感知する」というステップを踏みながら、意志と理性が相補的に結ばれ、神の愛と知恵による恒久の計画が、人の中で実現されてゆき、人は神の似姿・神の像になって行きます。 スヴェーデンボルイの『神の愛と知恵』は、その数多くの著作のなかでも、特に親しまれていますが、その理由は、万物の進化が偶発的に生起して、その積み重ねで、この世界の秩序を説明しようとするネオ・ダーウィニズムや唯物史観にたいして、時代的には遥か以前から、はっきりとした「ノー」を提示している点です。神の創造の秩序のなかで、神によって意図的に組み込まれた〈愛と英知〉の広大な計画を、いきいきと読者のまえに示します。

単行ソフトカバー アルカナ出版  エマヌエル スヴェーデンボルイ 神の愛と知恵 ラテン語原典訳  ISBN 978-4-900449-09-1

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