さまざまな問題を抱えて苦悩するカトリック教会、また変動する現代社会にあって、教皇フランシスコは今、一体何を訴えようとしているのだろうか。 一、「あわれみ」の特別聖年の勅書から 「いつくしみ」ではなく「あわれみ」と訳すべきだったのでは……! 「教会は疲れている!?」 「あわれみの特別聖年」の真の狙いは、何だったのか? 人へのまなざしを軸とした教会の刷新を 二、使徒的勧告『福音の喜び』から 教皇は教会の現状を、どのように見ているのか 教会の本来の姿は? イエスを外に出さない、自己中心的な教会は、病気だ! 三、使徒的勧告『愛のよろこび』から 現代のカトリック教会における「シノドス」の意義 家庭・家族の価値とその尊さ 漢字の「喜び」と平仮名の「よろこび」 愛を、どう理解したらよいか? 教義に軸足をおいた司牧の限界 家庭・家族をむしばむ現代社会の営み 国家・民族という共同体と家庭・家族という共同体の違いは? 家庭・家族に創世記の光を当ててみると…… 親としての神は、決して人間を見捨てず諦めない 家族であることの福音的意義は、どこに…… 四、現代世界への教皇の挑戦 現代世界は、叫びを上げている 資本主義経済のシステムに警鐘を鳴らす 排他性と格差を育ててしまう経済システム 地球が壊されていく エコロジカルな回心に向けて