著者・編者 川島 貞雄 判型 新書 ページ数 280ページ 定価(税込) 1,100円 ISBNコード 978-4-389-42187-8 発売日 2014/9/10 ペトロはガラリヤ湖の漁師であった。イエスの弟子となるが,愛と苦しみに満ちた十字架への道を進むイエスを理解できず,師の逮捕の際にその関係を否認してしまう。ペトロにとって復活のイエスの顕現はは,否認の罪を赦し,驚くべき愛の啓示を意味したに違いない。ペトロは初期キリスト教の成立と発展に無比の役割を演じた。人間の強さと弱さの中でイエスを愛し,イエスに従う戦いの道は,ローマにおける殉教を持って終わる。新約聖書諸文書が呈する多様なペトロ像の背後に,このゆなペトロの姿が見えてくる。 目次(内容と構成) はじめに Ⅰ 活動の背景 第1章 ペトロの世界 一 ローマ帝国 二 ローマ人支配下のパレスチナ 三 パレスチナ-ユダヤ人の経済生活 四 熱心党の運動 五 ユダヤ教諸派 第二章 イエスの弟子となるまで 一 出身地 二 家族 三 言葉 四 教育 五 職業 Ⅱ イエスに従う 第一章 ガリラヤからエルサレムへ 一 イエスとの出会い 二 ペトロとおう添え名 三 弟子の筆頭 四 無理解 五 メシア告白 六 祝福と権能 七 イエスの受難に直面して 第二章 エルサレムからローマへ 一 イエスの復活の証人 二 協会を代表する指導者 三 初期エルサレム教会の信仰 四 伝道活動 五 エルサレム会議 六 アンティオキア事件とその後 七 ローマ滞在 第三章 殉教者として 一 ネロの迫害 二 順境についての教会伝承 三 クオ・ヴァディス 四 墓 補遺 新約聖書書諸文書のペトロ像 一 マルコ福音書 二 マタイ福音書 三 ルカ福音書 四 使徒言行録 五 ヨハネ福音書 六 パウロ福音書 七 ペトロの手紙一 八 ペトロの手紙二